モチベーション改善カウンセラーの亀井です。
●辞めたい部下を引き止める方法を知りたい。
●突然部下に「辞める」と言われた。
●辞めることを決意する前の対策方法を知りたい。
こんな悩みにお答えします。
私自身、企業の従業員ケアを含め、1,200人以上のメンタルケアを行ってきました。その中で整理したポイントなどを、できるだけ分かりやすくお伝えできればと思います。
本記事では、部下が辞めると伝えてきた時の引き止める方法と、事前の対処法について紹介します。
1.辞めることを伝えてきた部下を引き止める方法
結論から言うと、辞めることを伝えてきた部下を止めるのは、無理とまでは言いませんが、かなり難易度は高いのが実情です。
en転職コンサルタントによると、引き止め交渉の成功率8%程度というデータも出ています。約16人に1人成功する感じです。
こんな感じで、辞めることを伝えてきた部下を引き止めるのは難しいですが、上司としてはやれるだけのことはやってみる価値はあります。
部下を引き止める際に、”有効なこと”と”NGなこと”を紹介します。
引き止めるために有効なこと
辞めることを決めた部下を止めるためには、部下の話を徹底的に聞き、課題を洗い出すことが重要になります。
なぜならば、人は話しをしているうちに、自分の頭が整理されるもの。これは辞めることを決めた部下も同じで、部下が話しをしているうちに頭の整理がされ、「辞めなくても大丈夫かも」と思う場合があります。
また、部下が話しをしているうちに課題が明確化され、解決を約束することで退職を思い留まることも実際にあります。
ですので、上司としては部下を止めるのではなく、もう一度一緒にやっていく方法がないかを探るイメージで、部下の話を聞くのが良いでしょう。
引き止める際にNGなこと
反対に、引き止める際に絶対にNGなこともあります。
●上司の話ばかりをする
●励ます
●アドバイスをする
詳しく見ていきます。
上司の話ばかりする
辞めることを決めた部下に、一方的に「辞めてほしくない」「期待している」などを伝えるのはNGです。
なぜならば、この時点ではある程度部下の意思は固まっています。意思が固まっている相手を、いくら説得しようとしても上手くはいかないですよね。
ですので、辞めることを決めた部下に、一方的に上司の話ばかりを伝えるのはNGです。
励ます
辞めることを決めた部下に、「がんばれ」などと励ます行為はNGです。
辞めることを決めた部下は、これまでずっと頑張ってきた結果の意思決定です。それなのに、上司から「がんばれ!」などと言われてしまうと、「これ以上何を頑張れと言うの?」「この上司は、やっぱり自分のことを分かってない」と感じてしまい、逆効果です。
ですので、辞めることを決めた部下を励ますのはNGです。
アドバイスをする
辞めることを決めた部下に、上司の経験則に基づいたアドバイスをするのはNGです。
上司と部下は違う人間です。育った環境や歩んできた道、現在置かれている状況も当然異なります。そんな相手に対して、上司の経験則に基づいたアドバイスをしても、役に立たないことがほとんどです。
ですので、辞めることを決めた部下にアドバイスをするのはNGです。ただし、部下から助言を求められた時は、快くアドバイスをしてあげて下さいね。
以上が、部下から辞めることを伝えられた時に、上司が注意すべき点です。
では、部下が辞めないようにするためにはどうしたら良いのでしょうか?次章で紹介します。
2.部下が辞めることを決意する前に、効果的な対処法
結論から言うと、辞めることを決意する前の対処が重要です。重要というよりも、これが全てです。
上記の通り、部下が辞めることを決めてから引き止めても、非常に効果が薄いのが事実です。
ですので、辞めることを決める前が大事。
本章では、”部下が辞めることを考えている時に出るサイン”と”サインが見られた時の対処法”について紹介します。
部下が辞めることを考えているサイン
部下が辞めることを決める前に対処をするためには、部下が辞めることを考えているサインに気づくことが重要です。
部下が辞めることを考えている場合、多かれ少なかれ日頃の言動に”違い”が生まれます。上記の通り、辞めることを決めてから止めようとしても、なかなか難しいもの。
ですので、部下が辞めることを考えていることにいち早く気づき、対処することが必要なのです。
部下が辞めることを考えている時に見られるサインは、以下の通りです。
●サイン①:コミュニケーションが大幅に減る
●サイン②:急に受け身になる
●サイン③:ギリギリに出勤し、定時で帰る
●サイン④:会議などでの発言が少なくなる
●サイン⑤:会社のイベントに参加しなくなる
●サイン⑥:引継ぎを意識したコミュニケーションをしている
●サイン⑦:急に不満を言わなくなった
●サイン⑧:表情が常に穏やか
●サイン⑨:有給休暇を消化したがる
●サイン⑩:隠れて電話をする頻度が増えた
●サイン⑪:就業規則を細かくチェックしている
●サイン⑫:資格取得に熱が入っている
●サイン⑬:中長期的な業務に消極的
●サイン⑭:急に清潔感のある身だしなみになった
●サイン⑮:会社以外のところでビジネスを始めた
これらは、部下が辞めることを考えている時に見られる、代表的なサインになります。
サインに気づくためのポイントは、”いつもと比べてどうか?”です。
詳しくは、【見逃し厳禁】部下が会社を辞めるサイン・前兆15選【対処法も】に書いていますので、ぜひご覧下さい。
サインが見られた時の効果的な対処法
部下に辞めることを考えているサインが見られたら、部下の話を徹底的に聞いて、本音を引き出すことが重要です。
なぜなら、部下が退職を考えているにも関わらず、上司に相談できていないということは、部下の本音を引き出せていないことと同義だからです。
ですので、まずは部下の話を徹底的に聞いて、本音を話してもらうことが大切です。
部下の話を聞く時は、以下の点に気をつけると良いでしょう。
①アドバイスをしない
②否定をしない
③本人に考えさせる
④相手を見て会話をする
⑤相づちをしっかりと打つ
これらの点に注意しながら部下の話を徹底的に聞くことが重要。
その際は、日頃のコミュニケーションの延長線ではなく、お互いにしっかりと時間を確保して、1対1で行うことも大切です。
>>1 on 1ミーティングで大事なこと【効果と注意点も】
こちらについても詳しくは、【見逃し厳禁】部下が会社を辞めるサイン・前兆15選【対処法も】に書いていますので、ぜひご覧下さい。
まとめ:辞めることを決める前の対応が重要
本記事では、部下が辞めると伝えてきた時の引き止める方法と、事前の対処法について紹介しました。
本文の通り、部下が辞めることを決める前に対処することが重要です。部下が辞めることを決めてから止めたのでは遅いケースがほとんどです。
部下の退職を減らしたい人は、ぜひ参考にしてみて下さい。
※部下の離職対策に関することをまとめていますので、ぜひ参考にして下さい。
【ご登録いただいた方には、「社員・部下のメンタル不調のサインチェックリスト20」をプレゼント!】
↓ ↓ ↓
*********************
ご相談・お問合せはこちら
↓ ↓ ↓ ↓
=====================
こちらの記事もおすすめです
>>部下のストレスが限界に達する前に!注目すべきサインはこれだ!
>>退職を決意してからでは遅い!部下のストレスにいち早く気づくための3つのポイント
=====================