近年、企業の組織形態において自律型組織が注目を集めています。(>>自律型組織とは?【自律型組織が注目を集めている理由も】)
本記事では、
●自律型組織のメリットを知りたい
●自律型組織のデメリットってないの?
といった疑問に答えていきます。
私は普段、コーチングをベースにし、カウンセリングや認知行動療法、コンサルティングのノウハウも取り入れ、「社員が自ら考え行動する」組織の構築支援をおこなっています。
これまでに、教育・物流・小売・士業・福祉など様々な業種の企業への導入実績があります。
こうした視点から、自律型組織のメリット・デメリットについて解説していきます。
1.自律型組織のメリット
自律型組織のメリットは以下の通りです。
●メリット①|意思決定スピードが速くなる
●メリット②|社員の個性や資質が発揮される
●メリット③|新しいアイデアの創出
●メリット④|社員のモチベーションが維持されやすい
●メリット⑤|テレワークへの対応がしやすい
順番に説明していきます。
メリット①|意思決定スピードが速くなる
自律型組織は、従来型組織と比べて意思決定のスピードが格段に速くなります。
なぜなら、社員各人が裁量を持っているため、いちいち上長のお伺いを立てる必要がないから。
例えば、店舗に配属されている社員が何か新しい企画を思いついたとします。
従来型組織の場合、しっかりとした企画書を作成し上長へ提出し、承認を得なければなりません。場合によっては、さらにその上の上長へあげる必要があるかも知れません。企画を思いついてから承認されるまでに、何人もの人を挟まなくてはならず、とても時間がかかってしまいます。
一方自律型組織の場合、各人が裁量を持っているため、各人の判断で企画を進めることができます。もちろん、上長への簡易的な報告は必要となる場合もありますが、企画を思いついてから実行までの時間は、従来型組織と比べると大幅に短縮されます。
ですので、自律型組織は、従来型組織と比べて意思決定のスピードが格段に速くなるのです。
メリット②|社員の個性や資質が発揮される
自律型組織は、従来型組織と比べて社員の個性や資質が発揮されやすい環境になります。
なぜならば、上長からの細かい指示命令は基本的には無く、方向性に沿ったものであればプロセスは自由な場合が多いから。
例えば従来型組織の場合、上長が立てた戦略を部下が実行するのに対して、自立型組織では戦略立案からチーム全員で行います。どちらがより個性や資質が発揮されやすいかは、明らかですよね。
ですので、自立型組織は従来型組織と比べて社員の個性や資質が発揮されやすい環境になるのです。
メリット③|新しいアイデアの創出
自立型組織は、従来型組織と比べて新しいアイデアが創出されやすい環境です。
なぜなら、上記の通り戦略立案や企画立案を含めてチームで行うから。
「三人寄れば文殊の知恵」なんて言いますが、上司1人が行うよりも新しいアイデアが出やすい環境なのは、想像に難くないと思います。
メリット④|社員のモチベーションが維持されやすい
自律型組織は、従来型組織と比べて社員のモチベーションが維持されやすい環境です。
なぜなら、仕事に限らずですが人は自発的な行動ほどモチベーションを保ちやすいから。
例えば、会社から指示された仕事よりも自分で考え実行すると決めた仕事の方がやりがいを感じ、モチベーションが高く、また維持されやすくなります。
ですので、自律型組織は従来型組織と比べて、社員のモチベーション維持に繋がりやすいのです。
メリット⑤|テレワークへの対応がしやすい
昨今のコロナウィルスの影響で、企業におけるリモートワークの流れが一気に加速しています。
そんな中、自律型組織は従来型組織と比べてテレワークへの対応がしやすいと注目を集めています。
なぜならば、自律型組織では社員一人ひとりが自ら考え判断し行動することができるから。
リモートワークでは、これまでのように上司が部下の動きに目を光らせて管理することは難しいですよね。また、指示命令もオフィスワークのようにリアルタイムで出すことも難しい。
ですので、自律型組織はテレワークへの対応がしやすい組織形態になるのです。
2.自律型組織のデメリット
自立型組織のデメリットは、以下の通りです。
●デメリット①|情報の一元化が難しい
●デメリット②|評価がばらつきやすい
●デメリット③|構築までに時間がかかる
順番に説明していきます。
デメリット①|情報の一元化が難しい
自律型組織のデメリットとして、情報の一元化が難しい場合がある点が挙げられます。
なぜならば、従来型組織の場合、最終的に意思決定を行うトップに情報が集約されていましたが、
律型組織の場合は個人やチーム単位で意思決定が行われるから。
これは企業規模が大きくなるほど見られる傾向です。
そのため自律型組織をつくる際は、社内の情報共有の仕組みも同時に構築する必要があります。
デメリット②|評価がばらつきやすい
自律型組織のデメリットとして、社内評価がばらつきやすい点が挙げられます。
なぜならば、自律型組織ではチーム単位で評価を行うから。もっと言えば、チームごとに人事評価や賃金体制が異なる場合もあります。
これまでは、社内統一のルールの下で社内評価を行ってきたため、しっかりとチームごとのルール設定をしないと混乱を招く原因になってしまいます。
デメリット③|構築までに時間がかかる
自律型組織のデメリットとして、構築までに時間がかかることが多い点が挙げられます。
自律型組織をつくるには、社内体制やルールを整えるだけでは不十分です。
●社員一人ひとりが、セルフマネジメントを行える
●各チームリーダーが、メンバーを導くためのスキルを持っている
等、人材育成面を行うことも不可欠になります。
そのため、自律型組織の構築を自社だけでやろうとすると、構築までの時間がかかってしまうのです。
自律型組織をつくる際は、社外の専門家などの力を借りて時間を短縮する方法がおすすめです。(>>自律型組織についてのお問い合わせはこちら)
3.まとめ
本記事では、今注目を集めている自律型組織のメリット、デメリットについて説明しました。
自律型組織に限らず、組織形態を変更する場合はメリット、デメリットをしっかりと吟味して、自社に合うかどうかの判断をすることが重要です。
本記事が、その判断のお役に立てば幸いです。(>>自律型組織についての疑問点があればお気軽にお問い合わせ下さい)
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