モチベーション改善カウンセラーの亀井です。
先日、知人からこんな話を聞きました。
「退職した従業員から損害賠償を求められて、潰れてしまう会社が増えてきているんだよ。」
詳しく聞いてみると、パワハラやセクハラ、モラハラの類があった訳ではなく、職場でのメンタルヘルスへの対応が弱かったことがほとんどの原因とのこと。
この話を聞くと、恐らくほとんどの経営者の方は、「うちはそんなこと起こらないよ。大丈夫だよ!」と思われるかも知れません。
でも、本当に大丈夫なのでしょうか?
1.職場でのメンタルヘルスへの対応がなぜ重要なのか
メンタルヘルスとは、簡単に言えば精神面の健康のことです。うつ病などの精神疾患だけではなく、ストレスや悩みごと、心配事なども含みます。つまり、職場全員が対象となるということです。
従業員教育というと、どうしても業務に直接関係のあるスキルや知識に目が向きがちです。もちろんスキルや知識も重要です。しかし、職場の人たちがストレスまみれだったり、悩みごとや心配事を常に抱えている状態だと、せっかく持っているスキルや知識を存分に発揮できないですよね?(社員のメンタル不調のサインはこちら)
ですので、スキルや知識とメンタルヘルスは車の両輪のようなもので、どちらが欠けても仕事が上手く回らなくなってしまうのです。
2.職場でのメンタルヘルスへの対応が弱いと、大きなリスクにつながる3つの理由
職場でのメンタルヘルスへの対応が弱いと、どんな良くない影響が出てくるのでしょうか?
1つ目は、「従業員が定着しない」こと。
ある調査によると、中小企業における退職理由の約4割が、人間関係(特に上司)への不満、業務内容への不満となっています。
職場でのメンタルヘルスへの対応が弱いと、従業員の不満を不満のまま残してしまうこととなり、結果として従業員の退職につながってしまうってことですね。
2つ目は、「損害賠償請求をされてしまう」こと。
冒頭に述べたように、退職した従業員が会社を訴える事例が増えています。従業員から訴訟を起こされた時のための保険がありますが、ある保険代理店の方に話を伺ったところ、保険の上限金額が1億円から2億円に引きあがったとのこと。つまり1億円だと足りない例が増えてきたってことですね。
パワハラやセクハラ、モラハラなどの明確な理由が無くても、精神的なストレスなどを理由に退職した従業員から訴えられてしまう・・・
日ごろから職場でのメンタルヘルスへの対応を強化して、従業員の不満やちょっとした変化に気づける体制を作ることで、防げることも多々あるのではないでしょうか?
3つ目は、「会社のイメージダウンにつながる」こと。
SNSやインターネットの普及により、本ブログのように「個」が簡単に情報発信を出来る時代になっています。そして、発信した情報の拡散スピードも非常に速くなっています。特に、職場の働きにくさやハラスメントといったネガティブな情報は、あっという間に広まってしまい、収拾がつかなくなってしまうことが多く見られます。
SNSなどでネガティブな情報が広まってしまうと、それが事実かどうかはあまり重要視されず、「ネガティブな情報が流れていた会社」という印象だけが残ってしまう場合があります。いわゆる、風評被害的なことが起こってしまうということです。
ブラック企業や働き方改革が叫ばれる現代では、こうした従業員からのネガティブな情報は、会社にとって非常に痛手となりますよね。
3.職場でのメンタルヘルスへの対応を充実させるには
では、職場でのメンタルヘルスへの対応を充実させるためには、どうしたら良いのでしょうか?
給与面や福利厚生、労働環境を整えることも当然大切ですが、風通しの良いコミュニケーションの仕組み作りが重要なポイントとなります。
定期的に1対1でじっくりと話をする機会を作り、絶対に否定をせずに相手の話を聴く。特に上司の方は、アドバイスをしたい気持ちをグッとこらえて、相手の話を聴くことに集中して下さいね。アドバイスをすることが目的ではなく、相手の話を聴くことが目的ですからね。(1対1のミーティングについて詳しく書いてます【1on1ミーティングで大事なこと】)
従業員の不満や悩みをそのまま放置しない。たったこれだけでも、職場でのメンタルヘルスは大きく改善されると思います。
まとめ
いかかでしたでしょうか?
今回は、特に経営者さん向けに職場でのメンタルヘルスへの対応が重要な3つの理由を記事にしてみました。
メンタルヘルスへの対応と聞くと難しく考えてしまいがちですが、まずは風通しの良いコミュニケーションを取ることで、従業員の不満や悩みをそのまま放置しないことが大切です。
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